バガボンド　全37巻 身辺整理で手放します。 1巻から19巻まで新品を購入しました。 その為値札が付いています。 確か20巻以降は、新品購入だったと思います。 井上雄彦先生の作品で一番好きです。 スラムダンクも素晴らしいですが、「バガボンド」は描写に様々な試みや模索が垣間見れます。 途中から画風のタッチが変わってゆく点も面白いところです。 水墨画を意識した、美しい濃淡で表現する世界観は一見の価値ありです。カットごとに芸術的要素を感じます。 また、剣で対峙する様々なシーンでは、森の中の暗闇、風が吹き通る林、寺の境内で雪が降りしきる静寂など、緊張感で押し潰されそうになる空気感は、物語の世界へ没入してゆく感覚さえ覚えます。 人物の描写も漫画の域を超えているのではないでしょうか。老いた剣豪の年輪とも言える顔立ちは、シワの一つひとつが深く描かれており、侘び寂びに通じると思えます。 合わせて、物語にも心が奪われます。 物語の内容は、大筋他の方のコメントや色々なサイトなどにあると思いますので、ここでは割愛します。 手放すのは心苦しいですが、次の方へこの素晴らしい作品を託します。