紳士用本場大島の茶地のアンサンブルです。 奄美産の一元式の大島で、このクラスの大島をこれからもずーっと織ってくれる織子さんが、いつまでいらっしゃるのか不明です。 100亀甲の大島で、巾一尺（37，88cm　）の中に一元式絣の亀甲柄を100強織り込んでいます。（写真13~16枚目は1尺の１０分の１の１寸で表しています。USBマイクロスコープ顕微鏡で拡大して写しています） 一元式絣の作り方は、タテ絣糸2本とヨコ絣糸２本での系４本の絣糸を合わせて、風車のような十字の絣を１つ作ります。 一元式は赤い線で示しますタテ糸と青い線のヨコ糸の絣糸は（写真16枚目）のようになっています。 このタテ糸とヨコ糸の絣糸を織り目一個分、ずらすことによって、十の字に見える絣を作り出しています。 糸括りから糸を染める作業を無視しましても、織る作業だけでも、かなり手間のかかる織物です。 着物裏地は正絹の着物と相性の良い木綿のカナキンの紺紫を付けています。 羽織の額裏はサテン地（繻子）の生地に松の枝葉に能面を入れる面箱と謡本が描かれています。 謡本には「とうとうたらりたらりら、たらりあがりららりとう・・・・」と翁舞の一部の「翁」という演目の中で謡われる神歌を載せています。 意味はよくわかりませんが、天下泰平、国土安泰、五穀豊穣を現しているようです。 寸法（単位㎝） 身丈（背）144　裄68　袖巾34　袖丈51　後巾30,5　前巾26,5 羽織丈95　裄68 　 仕付け糸付きで、シミ汚れはないようです。 シミ汚れ等は出来る限りチェックしておりますが、見落としのある場合もございます。ご理解のほどお願いいたします。 デジカメの画像です。モニターによって色の違いが出ることがありますので、ご了承ください。 羽織紐と角帯は後日出品予定で、アンサンブルのみの出品です。