ライカLスクリューマウント用交換レンズ、ズミクロンL50mm/F2（沈胴）、99万番台、アンダーミリオンのトリウムズミクロンになります。 ※純正のMLマウント変換リングが付属しますので、ライカMマウントでも使用できます。 ご存知のように硝材に放射性物質であるトリウムが含まれていて、ガラスが黄変しています。 ズミクロン50mmのごく初期にみられる特徴です。 線量計で測定すると約8.5μSv/hとかなり高い数値を示しており、間違いなくトリウムズミクロンになります。 （ちなみに何もないところで測定すると0.1程度です） 放射線量はシリアルナンバーが若いほど高い傾向があり、特にアンダーミリオンと呼ばれる100万番台以下の個体は黄変の度合いも強く、数値もかなり高めに出やすくなりますが、この個体もまさにその傾向に当てはまっています。 また、鏡筒の作りも普通の沈胴ズミクロンとは違っていて、銘板の形状、絞りリングの形状、鏡筒のイモネジの位置などにその特徴が見られますが、これらも全て兼ね備えていますので、正真正銘のアンダーミリオンということで間違いありません。 商品の状態は、やや使用感はありますが、全体的には良好です。 特に光学は表面にややスレがありますが、クモリ、カビ、バルサム切れなどは無くかなりクリアで、この頃のズミクロンにしては貴重です。 ヘリコイド、絞り、沈胴の動作も至ってスムーズで問題ありません。 全体的に非常に良好なアンダーミリオンズミクロンです。 Leica純正の前キャップと汎用の後キャップ、純正のMLリング（50mm用）が付属します。 … かつては好事家向けのマニアックなアイテムの感があったトリウムズミクロンですが、近年はオールドレンズブームの流れもあり、かなり一般的な商品になりました。 「放射能」「イエローガラス」「独特の作り」などのロマン溢れる要素と、やはり天下のライカ製ということもあって、市場でもかなり高値がつく人気レンズです。 それゆえ少しでもその特徴が見られれば、何でもかんでもトリウムズミクロンとして売られているような現状があります。 正直放射能は線量計で測定しないとわからないですし、鏡筒も中途半端な折衷型が見られたりします。 トリウムズミクロンは玉石混交なので、よくよく注意する必要がある商品です。